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掛け声の効果

久しぶりに歌舞伎を見に行った。
そこで、改めて掛け声の効果を思い知った。
てか、逆説的に。

ご存知の方も多いと思うが、歌舞伎では、しばしば上演中に観客席から掛け声が飛ぶ。
その多くは三階席など高い場所からだが「音羽屋!」「播磨屋!」など登場している役者に対して、その屋号を使って声を掛けるのだ。
その掛け声は、主にいろんな意味での型がキマった時に掛けられるため、役者への応援であると同時に楽劇としての一音楽要素でもある。

しかし、久しぶりに見た日、極端に掛け声が少なかった。
まさか大震災で自粛しているとは思えないから、たまたまだろう。
掛け声は誰が掛けてもいいのだが、実際には声を掛ける人はけっこう限られている。
たまたまそういう人が客席に少なかったんだと思う。
とにかく極端に掛け声が少なかったのだ。
だから役者がキマルべき時にきちんとカッコよくキマッても、シ~ンとしてるわけ。

そうすると見ていてなんか物足りない。
なんか居心地が悪い。
なんか歌舞伎じゃないみたいな気がした。
いっそ声を掛けちゃおうかな、と思って結局掛けなかったけどね。

かくして、改めて歌舞伎における掛け声の効果を思い知ったのでありました。
おしまい。
by Joker-party | 2011-05-10 07:15

冗談会議の怠慢なブログ


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