骨壷

家に帰ると宅配便が届いていた。
包みを開けてみると骨壷だった。
誰のお骨とも書いてない。
手紙も入っていない。
ただ、骨壷がひとつだけ。

親や親類が最近亡くなったという事実はない。
近所でお葬式があったわけでもない。
いったい誰が亡くなったんだろう？
てゆうか、え？

カノジョに電話してみた。
「もしかして骨壷とか送ったりした？」
すると意外にもこう言うのだ。
「あ、もう届いたんだ」

「え、マジ？送ったのエミリなんだ…」
「てかさ、早く入れなよお骨」
「え…」
「まだ、中カラなんだから」
「えなに？カラ？えなに、入れるって」
「あんたの骨」

そういうことか…。