2013年 04月 13日
アバチュゲる
あったかくなってきたので、麻衣子はアバチュゲることにした。
だって、片方のスピーカーがイカれてるんだもん。
耳が悪いせいじゃない。
むしろ地獄耳だもん。
どんな小さな非難の声も聞き逃さず、飛んでいってボコるもん。
あたし、嫌われてるのわかるから、逃さん。
そんな、耳だし。
でも、左のスピーカーから聞こえるのは雑音。
ぢ面を引っ掻く、ぢ面を引っ掻く、金属的な。
ぜってえ、アバチュゲってやる。
麻衣子は、そう思った。
そして君は辞書を引くだろう。
アバチュゲる―――。
モジカ語だった。
だって、片方のスピーカーがイカれてるんだもん。
耳が悪いせいじゃない。
むしろ地獄耳だもん。
どんな小さな非難の声も聞き逃さず、飛んでいってボコるもん。
あたし、嫌われてるのわかるから、逃さん。
そんな、耳だし。
でも、左のスピーカーから聞こえるのは雑音。
ぢ面を引っ掻く、ぢ面を引っ掻く、金属的な。
ぜってえ、アバチュゲってやる。
麻衣子は、そう思った。
そして君は辞書を引くだろう。
アバチュゲる―――。
モジカ語だった。
by Joker-party
| 2013-04-13 09:58