2008年 03月 19日
櫛
長髪の男性も今では珍しくなく、渋谷センター街などでは、むしろ多いぐらいなのだが、それでも全世界的には、まだ女性の長髪率の方が高いであろう。
日本には、いつの頃からか「髪は女の命」というような考えもあり、命かどうかはさておき、女性が美容院を訪れる頻度は、おそらく男性より圧倒的に高いだろう。
つまり、女性の方が頻繁に髪型を多少なりとも変えているわけだ。
いつも女性は自分の髪を気にしている。きっとね。
櫛は、髪を整えるための道具だ。
現在、安いプラスティック製の「クシ」が大半を占めているのだろうが、漢字で「櫛」と書いて似合うのは木製だ。
そして、「柘植の櫛」など職人の技が競われる工芸品としての櫛文化もある。
女性が自分で髪を整える場合、今はブラシを使う人が多いと思う。
ポーチの中に、眉毛用のクシは入っていても髪の毛用のクシはない、という人もいるだろう。
しかし、女性が髪を整える姿を、絵として見た場合、「艶っぽさ」とか「色気」を感じるのは櫛ではないかと思う。
鶴屋南北の書いた『東海道四谷怪談』では、隣人の謀略で毒薬を飲まされ顔面が醜く腫れ上がった「お岩」が、髪を櫛削る場面がある。
毒のせいで髪は抜け落ち血が滴るのだが、この場面に怖さだけでなく妙な色気があるのは、櫛のおかげだと思う。
櫛には命が宿っている、そんな気がする。
日本には、いつの頃からか「髪は女の命」というような考えもあり、命かどうかはさておき、女性が美容院を訪れる頻度は、おそらく男性より圧倒的に高いだろう。
つまり、女性の方が頻繁に髪型を多少なりとも変えているわけだ。
いつも女性は自分の髪を気にしている。きっとね。
櫛は、髪を整えるための道具だ。
現在、安いプラスティック製の「クシ」が大半を占めているのだろうが、漢字で「櫛」と書いて似合うのは木製だ。
そして、「柘植の櫛」など職人の技が競われる工芸品としての櫛文化もある。
女性が自分で髪を整える場合、今はブラシを使う人が多いと思う。
ポーチの中に、眉毛用のクシは入っていても髪の毛用のクシはない、という人もいるだろう。
しかし、女性が髪を整える姿を、絵として見た場合、「艶っぽさ」とか「色気」を感じるのは櫛ではないかと思う。
鶴屋南北の書いた『東海道四谷怪談』では、隣人の謀略で毒薬を飲まされ顔面が醜く腫れ上がった「お岩」が、髪を櫛削る場面がある。
毒のせいで髪は抜け落ち血が滴るのだが、この場面に怖さだけでなく妙な色気があるのは、櫛のおかげだと思う。
櫛には命が宿っている、そんな気がする。
by Joker-party
| 2008-03-19 05:51