2008年 10月 06日
茄子
キッチンで茄子を切りながら、修平は急に「秋茄子は嫁に食わすな」という言葉を思い出した。
小さい頃、亡くなった父が言っていたのだ。
もう意味は忘れてしまった。
ただ、そんな言葉を思い出すと同時に、出て行った妻のことを思い出し悲しくなった。
修平の妻は、ある秋の日突然「さようなら。お世話になりました」とだけ書いた紙切れだけ残して消えてしまったのだ。
その前日は、この部屋で二人で夕食をし、レンタルしてきた映画を二人で見た。
しかし、次の朝起きると、妻はいなかった。
前の日、食事当番は修平だった。
メインは麻婆茄子だったことをはっきり覚えている。
本当の意味とは全然違うのだろうが、修平は妻が出て行ってしまった原因を茄子だと思った。
そう思って茄子を切って、切って、捨ててしまった。
小さい頃、亡くなった父が言っていたのだ。
もう意味は忘れてしまった。
ただ、そんな言葉を思い出すと同時に、出て行った妻のことを思い出し悲しくなった。
修平の妻は、ある秋の日突然「さようなら。お世話になりました」とだけ書いた紙切れだけ残して消えてしまったのだ。
その前日は、この部屋で二人で夕食をし、レンタルしてきた映画を二人で見た。
しかし、次の朝起きると、妻はいなかった。
前の日、食事当番は修平だった。
メインは麻婆茄子だったことをはっきり覚えている。
本当の意味とは全然違うのだろうが、修平は妻が出て行ってしまった原因を茄子だと思った。
そう思って茄子を切って、切って、捨ててしまった。
by Joker-party
| 2008-10-06 07:25