緑色のオレンジ (2)

しばらく記憶の糸を手繰り寄せていたが、まったく思い出せなかった。
お酒は弱いほうじゃない。
もしかしたら、クラブで誰かにクスリとか盛られたのかもしれない。
そう考えたくなるほど、クラブからの記憶がなかったのだ。

突然、目覚まし時計が鳴った。
ビックリした。
麻衣は、よほどの用事でもない限り目覚ましなど掛けなかったから。
そして、眠っていた男が目を覚ました。
見知らぬ男は、驚いた様子もなく平然と横たわったままだ。

「ねえ…ごめん、誰?」
「…え、オレ?」
「うん…悪いけど、覚えてないんだ」
「えマジで…」
男は、信じられないような顔をしていた。
それから「マジかよ~」とか言いながら笑い出した。

よく見ると、なかなか爽やかな顔立ちだった。
ギャル男タイプなら速攻追い出したところだが、そういう感じじゃない。
もしかすると麻衣の方から誘ったのかもしれない。
そう思うと驚きより興味の方が勝ってきた。
[PR]
by Joker-party | 2008-11-07 05:04 | Comments(0)

校倉元の冗談なブログ


by Joker-party